No. 182010. 04. 20
成人 > ケーススタディ

発熱を主訴に来院した40代女性(1/3)

東海大学医学部付属病院総合内科

上田晃弘

(3分割配信の1回目です)
※本症例は実際にあった症例を元に、個人情報などに配慮しつつ、 再構成したものです。


症例は40代女性。

主訴は悪寒を伴った発熱。時期は昨年秋頃。

受診4日前に友人数名と1泊2日の温泉旅行に出かけていた。

滞在中は特に変わりなく過ごしていた。

受診3日前に帰宅している。

受診1日前に悪寒あり。自宅で熱を測ったところ、39℃の発熱が見られた。

同日、近医を受診。血液検査で白血球が18400/μlと高値であったため、当院受診を勧められ、受診。

システムレビュー:悪寒あり。頭痛なし。鼻汁なし。鼻閉なし。咽頭痛なし。咳なし。痰なし。胸痛なし。腹痛なし。下痢なし。排尿時痛なし。残尿感なし。関節痛なし。体の節々は痛い。

既往歴:4年前に外傷。糖尿病や肝疾患、腎疾患の既往はない。

薬剤歴:
ブロチゾラム(レンドルミン®)、アルプラゾラム(ソラナックス®)

アレルギー歴:
なし

社会歴:
夫と子どもと3人暮らし、喫煙は20本/日×20年、飲酒は機会飲酒。

職業歴:
主婦

身体所見:
BP 124/66 mmHg、HR 93 /min、BT 40.1 ℃、RR 20 /min、SpO2 99%(室内気)。

全身状態:だるそうにしているがあまりつらい様子ではない。

意 識:清明

頭 部:項部硬直なし。結膜貧血なし、黄疸なし。副鼻腔圧痛なし。咽頭軽度発赤あり。

頸 部:甲状腺腫大なし。

胸 部:呼吸音清、ラ音聴取せず。心音整、心雑音なし。

腹 部:平坦、軟。圧痛なし。肝脾触知せず。

背 部:脊柱叩打痛なし。CVA叩打痛なし。

四 肢:浮腫なし。関節の腫脹や圧痛なし。

表在リンパ節:頸部・腋窩・鼠径触知せず。

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さて、診断のためにどのような病歴や追加情報が必要でしょうか。
初期評価のため、何をしますか。

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(つづく)

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