(3分割配信の2回目です→1回目) ※本症例は、いくつかの症例を総合して作成した架空の症例です。 鑑別診断の過程 この患者さんを1文でまとめると、「慢性の誤嚥を基礎として肺膿瘍を発症した、中咽頭癌に対する手術後3か月の70台女性が、肺膿瘍に対する抗菌薬の投与開始後翌…続きを読む
(3分割配信の1回目です) ※本症例は、いくつかの症例を総合して作成した架空の症例です。 症例は70代の女性。主訴は下痢。季節は10月~11月にかけて。 3か月前、中咽頭癌の治療のために咽頭部分切除術が行われている。術後から慢性の誤嚥を指摘されていた。2週間前から抗癌剤(S-…続きを読む
(※今号のケーススタディは、3回連載で配信しました。→1回目 2回目) 再診日 4日後の再診日、「今日あたりから熱が下がってきましたよ」ということだった。薬剤中止後ぴったり72時間で解熱してきている。やっぱり薬剤熱か。血液培養はこの時点でまだ陽性の報告はない。この日は奥様が同席…続きを読む
(※今号のケーススタディは、3回連載で配信しています。 →前回) 考えたことと鑑別診断 もともと慢性痒疹があるものの、それ以外は特に既往はなく、元気な56歳男性である。厳密な不明熱の定義は満たさないものの、不明熱のカテゴリーで考えていく。感染症、膠原病、悪性腫瘍、その他を大きな…続きを読む
(※今号のケーススタディは、3回連載で配信します。) 季節は夏、場所は房総半島。 もともと慢性痒疹で他院の皮膚科にかかっていたバスの運転手をしている56歳男性が、不明熱の原因検索で外来に紹介されてきた。 詳しい経過を聞くと以下のとおりだった。 1か月ほど前に、バスで酔っぱ…続きを読む
(※今号のセミナーレポートは、2週連続で配信しました。) 3.Case conference 症例1:パプアニューギニア寄航後の発熱で来院した37歳男性 まず1例目の症例は川崎病院の中島由紀子先生からの御提示でした。典型的なパプアニューギニアからの発熱患者です。症例提示が終わる…続きを読む
(※今号のセミナーレポートは、2週連続で配信します。) 1.特別講義Ⅰ『熱帯医学と熱帯感染症』 長崎大学熱帯医学研究所 有吉紅也先生(座長 大曲貴夫先生) まず、有吉先生の講演から始まりました。旭川医科大学卒業後、ロンドン大学Hospital for Tropical Disea…続きを読む