No. 862021. 01. 29
成人 > ケーススタディ

臨床的にジフテリア症との鑑別に難渋したジフテリア菌保菌の一例

  • 井手 聡1、2)、森岡慎一郎1、2)、松永直久3)、石垣しのぶ4)、厚川喜子4)、安藤尚克1)、野本英俊1、2)、中本貴人1)、山元 佳1)、氏家無限1)、忽那賢志1)、早川佳代子1)、大曲貴夫1、2)
  • 1)国立国際医療研究センター国際感染症センター
  • 2)東北大学大学院医学系研究科新興・再興感染症学講座
  • 3)帝京大学医学部附属病院感染制御部
  • 4)帝京大学医学部附属病院中央検査部
  • キーワード:diphtheria、bradycardia、antitoxin

    序 文

    ジフテリア症は、ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)の感染によって生じる上気道粘膜疾患である。菌から産生された毒素により昏睡や心筋炎などの全身症状が起こると死亡率は上昇し、致命率は平均5~10%とされている[1]。

    1999年以降、日本での発生例は報告されていないため、診療経験のある医療従事者は稀少となっている。通常、患者の咽頭から検出されたコリネ型細菌の多くは検査室で同定検査まではされていなかったが、matrix assisted laser desorption/ionization-time of flight mass spectrometry(MALDI-TOF MS)により低コストでの同定が可能となったため、今後ジフテリア菌が同定される機会は増える可能性がある。また毒素産生株であった場合、その治療法の一つであるジフテリア抗毒素は入手法が限られるが、返品が困難なため適応は十分な検討が必要である[2]。

    今回、前医で咽頭培養からジフテリア菌陽性となったが、週末夜間の緊急入院であったため毒素産生性や保菌の判断ができず、また徐脈を呈しており心筋症が懸念されたため、抗毒素の取り寄せや投与について慎重な判断を要した一例を経験したため、考察を交えて報告する。

    症 例

    27歳男性
    主 訴:呼吸困難感
    既往歴:気管支喘息、解離性障害
    内服薬:サルブタモール吸入 頓用
    生活歴:喫煙:15本/日。動物飼育歴:ネコ。ワクチン歴:不明。海外渡航歴: なし。幼少期は施設で集団生活。
    現病歴:X-2月、気管支喘息急性発作のため、前医で気管挿管下人工呼吸器管理を受け、3日後に退院した。その後も喘息発作をきたすことがあったが通院を自己中断しており、吸入薬のアドヒアランスも不良であった。X月Y-4日、ネコと入浴中に呼吸困難感が出現し、再度前医へ救急搬送となった。重症呼吸不全かつショックの状態であり、再度気管挿管下人工呼吸器管理を受けた。Y-2日に発熱し、喀痰培養でC. diphtheriaeNeisseria meningitidisが検出された。Y-1日に抜管され、酸素投与も離脱できたが、医療従事者への暴力行為があり自己退院となった。Y日、咽頭部痛と呼吸困難感が出現し、当院へ救急搬送となった。

    入院時現症

    体温37.5℃。脈拍40回/分。血圧115/83mmHg。SpO2 98%(O2 2L)。呼吸数12回/分。意識レベルGCS 15。髄膜刺激徴候なし。結膜の貧血および黄染なし。咽頭は開口不十分だが、可視範囲では白苔や偽膜の付着なし。頸部リンパ節腫脹なし。牛頸(bull neck)なし。呼吸音清。ラ音なし。心音S1→S2→S3(-)S4(-)。腹部平坦・軟。腸蠕動音正常。
    血 液表1参照。
    心電図:55回/分。洞調律。QTc 446msec。ST-T変化なし。
    胸部X線撮影:肺野に明らかな浸潤影なし。CTR 50%。
    経胸壁心エコー:EF 77.5%。E/e’ 7.8。左室壁運動異常なし。弁膜症なし。

    表1 臨床検査データ(血液)

    入院後経過

    図 入院後経過

    搬送当日は金曜日の夜間帯であり、救急隊よりC. diphtheriae陽性の患者が呼吸困難感を呈したという情報のみが伝えられた。また、家族へ連絡が取れず、詳細な病歴確認が困難であった。前医より退院時サマリーの共有と、2台の質量分析装置〔MALDI Biotyper:ブルカージャパン(score value 2.01)、VITEK MS:ビオメリュー・ジャパン(同定確率99.9%)〕と同定キットであるアピコリネ〔ビオメリュー・ジャパン(同定確率98.4%)〕にて同定されたC. diphtheriaeが検出されているとの情報提供を頂いた。また、毒素の有無は前医より保健所に度重なる検査依頼を行った結果、保健所から東京都健康安全研究センターへ検査を依頼中の段階であった。

    来院時、咽頭部偽膜やbull neckなどの典型的なジフテリアの顕性感染を疑う所見は認めなかったが、40~50/分程度の洞性徐脈があり、ジフテリア心筋炎が鑑別に挙がった。ジフテリアの顕性感染に関しては抗毒素製剤の使用が適応となるため、ウェブで検索し得た各国有ワクチン保管先に電話連絡を行った。通常業務時間を過ぎており、1企業とのみ連絡がついたが、遠方のため取り寄せが翌日の日中になる旨を告げられた。抗毒素入手までに時間がかかることと心障害の可能性を考慮して添付文書上の重症の使用量に当たる5万単位の取り寄せを行う方針とした。また、エリスロマイシン500mg、セフトリアキソン1g(髄膜炎菌に対して)、補液を投与し、絶食とモニター管理の上、入院とした。

    第2病日には咽頭症状と徐脈の改善を認めた。臨床的にジフテリアによる心障害の可能性は低いと判断し、到着した抗毒素製剤は副反応のリスクを懸念して使用しなかった。第3病日には東京都健康安全研究センターにて前医の菌株が毒素非産生株と同定された。第4病日、経過良好なため、エリスロマイシンを合計14日間内服となるよう処方し、退院となった。第5病日、東京都福祉保健局健康安全部薬務課薬務担当者より電話連絡があり、取り寄せた抗毒素は返品が困難であり、約45万円を支払うよう求められた。

    後日、前医では喀痰培養提出直後からアンピシリン/スルバクタムが投与開始されていたが、C. diphtheriaeN. meningitidisは臨床経過から保菌と判断されていたことが判明した。また、のちに16SrRNAでC. diphtheriaeの菌名確認が行われた。

    考 察

    ジフテリア症は、毒素産生株のC. diphtheriaeによって引き起こされ、まれに毒素産生株である他のコリネバクテリウム属によっても類似した症状をきたたすことがある。症状は通常、感染の2~5日後に認められ、呼吸器症状に加えて、ジフテリア毒素の吸収や全身への波及により、心臓、神経系、腎臓にも障害を与えうる[1]。最も一般的な症状は、咽頭痛、倦怠感、頸部リンパ節腫脹、微熱である。1/3の症例では毒素により、壊死性フィブリン、白血球、赤血球、上皮細胞や菌自体から成る偽膜を形成する。鼻腔から気管支までどの呼吸器官にも広がることがあるが、症例の2/3は咽頭扁桃であり、喉頭、鼻腔および気管支はまれである[3]。

    C. diphtheriaeは無症候性保菌の可能性もあり、地域の流行状況により異なるが0.2~3.4%との報告がある。無症候性保菌からの感染伝播でもジフテリア症をきたすことがある[4、5]。

    小児の報告ではあるが、ジフテリア心筋症の32名のうち41%は入院時に、59%は入院後に心筋炎の所見を認め、37.5%が死亡している。また、 4名(12.5%)は無症候性であり、心電図異常が唯一の心筋症を示唆する所見であった。ジフテリア症発症から心筋炎を合併するまでの期間は、致死的な症例では5日であったのに対して、それ以外では8日とされ、心筋症状を早く呈する症例は予後が不良な可能性がある。心電図異常では、房室ブロック、洞性頻脈、洞性徐脈、同不整脈、QTc延長(>0.44秒)、VE/SVE(ventricular ectopic/supraventricular ectopic)、虚血性変化などが挙げられている。さらに、multiple logistic regression modelによるスコアリングによると、bull neckと偽膜形成がジフテリア心筋症への発展を予測する重要な因子であると報告されている[6]。本症例ではbull neckはなく、開口不十分ではあったが偽膜は確認できず、心筋逸脱酵素の値や心エコーからは心筋炎を疑う所見を認めなかった。また、薬剤投与歴や発症日からの情報が不足していたが、テオフィリン、サルブタノール、ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩はむしろ頻脈を呈することがあり、アドヒアランスが不良であることからも持参薬の影響は否定的と考えた。最終的に第2病日に自然軽快したため、後方視的にはジフテリア菌は保菌であり心筋炎は否定的であると考えられる。 徐脈は自然治癒しており一過性であったことから、侵襲的治療時に使用された薬剤〔降圧薬(β遮断薬やCa拮抗薬)や抗不整脈薬(アミオダロン、ジギタリスなど)、向精神病薬(オピオイド、三環系抗うつ薬など)〕が原因であった可能性がある [7] 。

    ジフテリア症の治療には抗菌薬と抗毒素が用いられるが、治療開始の遅れは予後に著しい影響を与えるので、臨床的に本症が疑わしければ確定診断を待たずに治療を進める必要がある。抗毒素は結合していない毒素を中和することで効果を発現するため、症状発現の48時間以内に投与することで最も効果が得られるとされるが[8]、動物(ウマ)由来の血清であり、血清病や過敏症、アナフィラキシーのリスクがある。取り寄せる場合は保健所または県へ問い合わせを行うが、緊急時は直接国有ワクチン等保管業者への依頼も可能とされている。抗毒素の保管連絡先について、分かりやすくまとまっていた静岡県のリストを表2に紹介する[2]。このリストは、本症例の診療当時に検索し、確認できた連絡先と齟齬はなかった。使用する機会は少ないと想定されるが、患者発生に備えて入手方法を確認しておく必要がある。

    表2 国有ワクチン・抗毒素の保管連絡先(文献2より引用)
    保管場所 住 所 TEL FAX
    (株)ほくやく〒063-0830 北海道札幌市⻄区発寒10条3-1-1 札幌 ⻄業務センター 011-665-0989 011-671-0989
    (株)バイタルネット〒981-3698 宮城県⿊川郡⼤和町⼩野字明通40-7 022-344-7575022-344-7635
    デンカ(株)五泉事業所〒959-1834 新潟県五泉市⽊越字鏡⽥1359-1 物流センター0250-42-0712
    0250-43-4111(警務室)*
    0250-43-8811
    第⼀三共バイオテック(株) 〒364-0026 埼⽟県北本市荒井6-111 048-593-3937
    048-511-6880(守衛室)*
    048-593-3968
    緊急時はTELに御連絡ください。
    (⼀財)阪⼤微⽣物病研究会(⼤阪)〒565-0871 ⼤阪府吹⽥市⼭⽥丘3-1 06-6877-484006-6876-1976
    (⼀財)阪⼤微⽣物病研究会(観⾳寺)〒768-0061 ⾹川県観⾳寺市⼋幡町2-9-410875-25-41610875-25-4601
    武⽥薬品⼯業(株)〒743-8502 ⼭⼝県光市⼤字光井字武⽥4720 0833-71-5649
    0833-71-5546(警備本部)*
    0833-71-5593
    0833-71-5665*
    KMバイオロジクス(株)〒860-8568 熊本県熊本市北区⼤窪1-6-1 096-344-1211(守衛室)* 096-345-1345(代表)
    (株)琉薬 〒901-2686 沖縄県浦添市牧港5-6-5 098-878-3314
    080-6491-3224(物流緊急連絡)*
    098-870-1749
    ※2020年4月1日現在 *夜間・休日(緊急時)連絡先

    当時、乾燥ジフテリアウマ抗毒素は4万5588円/瓶(5000単位)であり、製剤の返却が不可能だったため病院負担となった。米国のCenters for Disease Control and Prevention(CDC)のウェブサイトでは、ジフテリア抗毒素の取り寄せは緊急性があること、取り寄せた後に使用しない判断が許容されること、取り寄せた抗毒素を使用しない場合は返却できることが記載されている[9]。本邦でも適応は慎重に判断すべきだが、安価ではなく、かつ致死的となりうるため、費用の観点から診療拒否する事例が発生しないよう今後の症例数に注意すべきと考える。

    本症例では来院時に菌株同定の状況について情報が不足しており、ネコの飼育歴があることから、Corynebacterium ulceransによる症状も想定されていた。C. ulceransは人獣共通感染症を引き起こし、ウシの乳房炎をはじめ多くの動物に化膿性炎症を引き起こす菌と知られている。ジフテリアと類似の臨床所見を示すが、C. diphtheriaeと異なり2類感染症には指定されていない。英国をはじめとした欧州諸国では以前から問題となっていたが、本邦では2001年に初めて報告されてから2017年11月までに25例でヒトへの感染を認めている[10]。ヒトへの感染源の一つとして、われわれの身近な動物であるイヌやネコが挙げられており、本邦では飼育猫から毒素産生株であるC. ulceransが検出された報告もあり[11]、飼い主への指導が必要である。また、偽膜により窒息に至り、気管挿管や体外式膜型人工肺などの集学的治療を受けたが救命し得なかった症例も報告され[12]、海外でも死亡例が報告されている[13、14]。

    英国でも、予防接種プログラムの効果でジフテリア症はまれな疾患であるため診断が遅れることがあり、死亡率は依然高いと報告されている。また、英国では毒素産生コリネバクテリウム属は1986~2008年で102例報告されたが、うち42例がC. diphtheriaeであったのに対し、59例がC. ulcerans、23例が無症候性保菌者であり、C. ulceransの頻度が相対的に高まっている[15]。本症例では質量分析とアピコリネおよび16SrRNAで同定されており、C. ulceransである可能性は否定されているが、菌株同定が不十分な段階であり、かつ偽膜やbull neckなどの症状を有する場合は、ペットの接触歴や保菌について念頭に置くべきである。また、愛玩動物からの感染は十分に診断されていない可能性があるため、今後の症例数の増減に注意する必要がある。

    ジフテリア症は予防が最も重要である。2019 WHO/UNICEF Estimates of National Immunization Coverage(WUENIC)によると、3回のジフテリアを含むワクチンの接種率は約85%とされており[16]、2019年にはインドで9622名、エチオピアで7184名の患者が発生し[17]、ロヒンギャ難民キャンプでアウトブレイクも報告されている[18]。

    2018年度の感染症流行予測調査報告書では、日本における1,273名を対象に行われたジフテリア感受性調査がまとめられている。ジフテリア発症防御レベルである抗毒素価0.1 IU/mLを基準としたとき、抗体陽性率が1歳未満で71%、1歳から5歳で95%、6歳で54%、7-11歳では78%、12-15歳で87%、16-19歳で69%、20-29歳で70%、30-39歳で54%、40-49歳で36%であり、第I期、第II期ワクチン接種のタイミングで数値の上昇を認めていた [19] 。本症例は27歳であり、小児期に基礎免疫(I期+II期)を完了していた場合は7割程度の陽性率と想定し、発症している可能性は低いと判断することができる。ワクチンで症候性感染の予防効果はあるが、保菌や伝播は予防できないという報告もあり [20]、感染対策は必要であると考える。ただし日本はDPTワクチン3回接種率が95%以上を継続し [21]、疫学的に1999年以降はジフテリアを排除できている。保菌については完全に予防効果がないとするのであれば散発的に国内感染が生じているはずであり、ワクチンにより保菌率も低下している可能性があると考えるが、この点についてはさらなる調査が必要である。

    今後、ワクチン未接種者やインバウンドの増加により、ジフテリア症の報告または保菌の症例が増加する可能性があるため注意が必要である。

    症例報告にあたり患者本人に説明し、同意を得た。

    利益相反:申告すべきものなし。


    【References】
    1)Wong TP, Groman N: Production of diphtheria toxin by selected isolates of Corynebacterium ulcerans and Corynebacterium pseudotuberculosis. Infect Immun. 1984 Mar; 43(3): 1114-6.
    2)静岡県: 国・県が備蓄しているワクチン・抗毒素の供給について.
    https://www.pref.shizuoka.jp/kousei/ko-530/yakuji/vaccine.html
    [Accessed 10 September 2020]
    3)Naiditch MJ, Bower AG: Diphtheria; a study of 1,433 cases observed during a ten-year period at the Los Angeles County Hospital. Am J Med. 1954 Aug; 17(2): 229-45.
    4)Kalapothaki V, Sapounas T, Xirouchaki E, et al: Prevalence of diphtheria carriers in a population with disappearing clinical diphtheria. Infection. Nov-Dec 1984; 12(6): 387-9.
    5)Bergamini M, Bonanni P: Low prevalence of Corynebacterium Diphtheriae carriers in Italian schoolchildren. J Prev Med Hyg. 2005; 46(4): 139-144.
    6)Kneen R, Pham NG, Solomon T, et al: Penicillin vs. erythromycin in the treatment of diphtheria. Clin Infect Dis. 1998 Oct; 27(4): 845-50.
    7) Sidhu S, Marine JE. Evaluating and managing bradycardia. Trends Cardiovascul Med 2020; 30(5): 265-72
    8) Hamborsky J,Kroger A,Wolfe S: Epidemiology and Prevention of Vaccine-Preventable Diseases, 13th ed, Public Health Foundation, 2015, p.107-18.
    9)Centers for Disease Control and Prevention: Diphtheria Antitoxin.
    https://www.cdc.gov/diphtheria/dat.html
    [Accessed 10 September 2020]
    10)厚生労働省: コリネバクテリウム・ウルセランスに関するQ&A.
    https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou18/corynebacterium_02.html
    [Accessed 10 September 2020]
    11)Saeki J, Katsukawa C, Matsubayashi M, et al: The detection of toxigenic Corynebacterium ulcerans from cats with nasal inflammation in Japan. Epidemiol Infect. 2015 Sep; 143(12): 2660-5.
    12)Otsuji K, Fukuda K, Endo T, et al: The first fatal case of Corynebacterium ulcerans infection in Japan. JMM Case Rep. 2017 Aug 10; 4(8): e005106.
    13)Tiwari TS, Golaz A, Yu DT, et al: Investigations of 2 cases of diphtheria-like illness due to toxigenic Corynebacterium ulcerans. Clin Infect Dis. 2008 Feb 1; 46(3): 395-401.
    14)Vandentorren S, Guiso N, Badell E, et al: Toxigenic Corynebacterium ulcerans in a fatal human case and her feline contacts, France, March 2014. Euro Surveill. 2014 Sep 25; 19(38): 20910.
    15)Wagner KS, White JM, Crowcroft NS, et al: Diphtheria in the United Kingdom, 1986-2008: the increasing role of Corynebacterium ulcerans. Epidemiol Infect. 2010 Nov; 138(11): 1519-30.
    16)2019 WHO/UNICEF Estimates of National Immunization Coverage.
    https://www.who.int/immunization/monitoring_surveillance/who-immuniz.pdf?ua=1
    [Accessed 10 September 2020]
    17)World Health Organization: Diphtheria reported cases.
    http://apps.who.int/immunization_monitoring/globalsummary/timeseries/tsincidencediphtheria.html
    [Accessed 7 August 2020]
    18)Rahman MR, Islam K: Massive diphtheria outbreak among Rohingya refugees: lessons learnt. J Travel Med. 2019 Jan 1; 26(1).
    19) 国立感染症研究所. 平成30年度(2018年度)感染症流行予測調査報告書 第11ジフテリア
    https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/yosoku/AnnReport/2018/11.pdf
    [Accessed 4 January 2021]
    20)Recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP). Diphtheria, Tetanus, and Pertussis:Recommendations for vaccine use and other preventive measures. MMWR 1991;40(RR-10):1-28.
    21)WHO vaccine-preventable diseases: monitoring system. 2020 global summary.
    https://apps.who.int/immunization_monitoring/globalsummary/estimates?c=JPN
    [Accessed 10 September 2020]

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